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【妄想小話】 ロビン・ランスの憂鬱 2
2011-06-30 (木) | 編集 |
※初代PCの恋人、ロビン・ランス視点のお話。
NPCの性格や感情など、思い切り捏造していますので、苦手な方はご注意ください。
内容はPU前のものに沿っています。








好意を寄せられること自体に悪い気はしない。だからと言って、それに応えられるわけじゃない。告白されたことが無いわけではなかったし、大抵の場合は一度断ればそれで終わる。

けれども、彼女は違った。


「…悪いけど、そんな気は無いんだ」
「はい。今は、まだ無理ってことですよね」

オレの断りの返事を恐ろしくポジティブに解釈して、にこりと笑ったのだ。
それだけではない。ロザリーさんと友人になっちゃいました、と見事な追撃も決められた。つまり、「あなたが思いを寄せている人の素性は、理解しましたよ」と暗に示しているわけで。
呆気に取られるとはこの事か、と実感した。

彼女は次の日もやって来て(今度は花のプレゼント付きだ)前日と同じ言葉を口にした。オレも同じ台詞でもって返してやる。
そうですか…と呟き俯いた時には、これで諦めるだろうと胸を撫で下ろした。が、その考えはすぐに打ち砕かれた。

「…でも、好きですから!」

言い放って顔をあげた彼女は、やっぱり笑顔だった。

意気揚々と帰っていく彼女を眺めながら、立ち尽くすことしか出来なかった。
押し付けられたに近いセシリアの花を手に、はあ、と飲み込めなかった溜め息が漏れる。

想い人がいることを知ってもなお、好きだの付き合って欲しいだのと言ってくる彼女に辟易した。
それと同時に、似ている、とも思った。
あの人を性懲りもなく想う自分と、その姿が被るのだ。
嗚呼、あの人もこんな気持ちでオレと向き合っていたのだろうかと痛感させられた。さぞ惨めに映っていただろう。そんな風に思い知らせる存在である彼女が気に食わなかったが、所詮それは自己嫌悪からの八つ当たりだ。彼女が移住してこなければ心穏やかに過ごせていた筈だ、などと考えては、ひどく情けない気持ちになった。


明くる日もやって来た彼女に、大体オレのどこが好きなんだ、となかば自棄になって問い掛けた。
どうせ、上辺に目が眩んだだけに違いない。現王の息子。一番末であろうが、その肩書きには変わりはない。愛想がないのは自覚しているし、優しくするのも苦手なオレに執着する理由なんて、それ以外にどこにも無いだろう。

彼女は斜め上を向いてうーんと唸ってから「全部、とか…ダメですか」と聞き返してきた。一瞬ぎょっとしたが、丸投げしているようにも取れる答えだったので却下した。やっぱりダメですよね〜と苦笑した彼女は再び何やら考え出した。
よくある無難な答えなら突っぱねてやる、と腹の中で毒づく。性格が悪いと言われようが構わなかった。

と、彼女が口を開いた。


「そうですねぇ…仕事熱心なところとか、本当は優しいのに不器用なところ、いむを見かけると必ず話しかけるところに…それから」
「待て!!わかった、もう言わなくていい!」

というか言わないでくれ!
つらつらと語る彼女を慌てて制止した。声は上擦っていたと思うが、そんなことを気にしてはいられない。

何が恥ずかしいって、いむに声を掛けているのを見られていたことだ。彼女の言い方から察するに、相当な回数を。優しい、だなんて褒められて気恥ずかしい気持ちも多少はあるが、それよりもダメージが大きかった。
そもそも、どこが好きかという質問に対する答えがそれってどうなんだ。

言われた通りに口を閉ざした彼女は、にこにこと笑っている。音符のひとつやふたつ飛んでいるかもしれない。
食って掛かってやると息巻いていたのに、すっかり彼女のペースに飲まれてしまった。
畜生。むすりと口を引き結ぶと「あと、照れ隠しに不機嫌な顔をするところも、ですね」と付け足された。

誤魔化しは見破られていたらしい。

やられた。完敗だ。
余裕の表情を見せる彼女に、こんなことを聞くべきじゃなかったと後悔した。
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